「脂肪は太る」「油は控えるべき」。これは完全な誤解です。良質な脂質は、タンパク質と並ぶ最重要栄養素であり、不足すると深刻な健康被害が生じます。
① 細胞膜の主成分
全身の細胞を包む細胞膜はリン脂質(脂質)でできています。細胞膜の質が悪いと、栄養素の取り込みや老廃物の排出が障害されます。
② ホルモンの原料
性ホルモン(エストロゲン・テストステロン)・副腎皮質ホルモン(コルチゾール)・ビタミンD(ホルモン様物質)はコレステロール(脂質)から作られます。脂質不足はホルモンバランスの乱れに直結します。
③ 脳の主成分
脳の乾燥重量の約60%が脂質です。特にDHA(オメガ3)は脳の神経細胞膜に多く含まれ、記憶力・集中力・認知機能に関わります。
④ 脂溶性ビタミンの吸収を助ける
ビタミンA・D・E・Kは脂溶性で、脂質なしには吸収できません。脂質を控えすぎると、これらのビタミンが吸収されなくなります。
⑤ エネルギー源
脂質は1gあたり9kcalと、糖質・タンパク質(各4kcal)の2倍以上のエネルギーを持ちます。持続的なエネルギー供給源として重要です。
⑥ 炎症をコントロールする
オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)は抗炎症作用を持ちます。慢性炎症(生活習慣病・アレルギー・関節炎)の予防・改善に役立ちます。
積極的に摂るべき良い脂肪:
控えるべき悪い脂肪:
コレステロールはホルモン・細胞膜・胆汁酸の原料となる必須物質です。食事のコレステロールが血中コレステロールに与える影響は小さく、現在の栄養学では食事コレステロールの上限値は撤廃されています。卵・肉・魚を恐れる必要はありません。
総摂取カロリーの20〜30%が目安です。2,000kcalの食事なら44〜67g。オリーブオイル大さじ1〜2杯・青魚を週3回・ナッツひとつかみを毎日摂ることで、良質な脂質を確保できます。
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